2024年1月23日号
ぐみ編みを体験
西仙北小が大綱講話

photo  国指定重要無形民俗文化財「刈和野の大綱引き」について学ぶ大綱講話が17日、大仙市刈和野の大綱交流館で開かれた。西仙北小学校(森川艶人校長、全校児童数221人)の4年生32人が参加。500年以上の歴史を持つ同行事について理解を深めた。
 2月10日に行われる「刈和野の大綱引き」は、上町(二日町)の雄綱と下町(五日町)の雌綱をつなぎ合わせ、刈和野地区の中心部、通称「大町通り」で町を二分して引き合う伝統行事。上町が勝てば米の値段が上がり、下町が勝つと豊作になると言われる。
 この日は刈和野大綱引き保存会の今野幸宏会長と、行事の実質的責任者である建元の戸島英明さん(二日町)、佐々木真司さん(五日町)が同館を訪れ、大綱引きの歴史や綱ができるまでの工程などについて講話を行った。
 今野会長は、綱作りの工程や同行事の一連の流れなどを紹介。綱引きが終わると、結び合わせた綱を再びほどいて浮島神社に奉納すると言い、「毎年新しいわらで綱を作っては引き、終わると奉納することを繰り返して500年以上続いてきた。神社には500数十年分の綱すべてが祀られている。土からとれたものを土に還し、伝統が保たれてきた。古くからの教えを守り、代々受け継いできた大綱引きの伝統を皆さんも継承し、ぜひ後世につないでいってほしい」と述べた。
 講話後、児童からは「綱引きの始まりのきっかけは?」、「どうして雄綱、雌綱というの?」などの質問が飛び出した。「綱を引くときのルールは?」の質問に、建元の戸島さんは「綱引きの際は、皆さんがけがをしないよう建元が細心の注意を払い、色々な指示を出す。実際に事故等が起きた時は、建元全員が持っている非常時用の笛を吹いて引くのをやめる合図を出すので、そのような指示に従ってもらうことが大事。けがのないよう参加してほしい」と話した。
 講話終了後は大綱の里伝承館に会場を移し、ぐみ編み体験が行われた。ぐみ編みは、3つのわらの小束をみつ編みの要領で交互に組み、途中わらをつぎ足しながら長く編んでいく作業。児童らはマンツーマンで指導を受けながら、真剣な様子で作業を進めた。
 斉藤彩芽さん(10)は「三つ編みは苦手なので難しかったけど、教えてもらったおかげで上手くできた。いろんな人の努力があって綱が作られていることがわかった」と語った。

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※写真は
大綱交流館保管の綱
今野会長の講話
作業場を見学
ぐみ編みを体験
メモを取りながら耳を傾ける児童
わらを足しながら編む



詳しくは2024年1月23日(火)号をご覧下さい。
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