2024年1月30日号
「大曲の梵天」を未来へ
昭和五十八年会が母校で講演

photo  大曲中学校で23日、大曲昭和五十八年会(毛利俊介会長)を講師に迎えて「世代をつなぐ講演会」が開催された。2年生242人が、年代会が担う「大曲の梵天」について理解を深めた。
 大曲の梵天は、大曲中学校の同級生を中心とした年代会と呼ばれる組織が行う厄払い行事で、今年は大曲昭和五十八年会が担っている。
 この日は、揃いの半てんを着た毛利会長をはじめとする会員14人が梵天と恵比寿俵を担いで来校。スクリーンに写真を写しながら毛利会長が「大曲の梵天」の概要について解説した。  大曲の梵天の特徴について「数え42歳の厄年に行われる一生に一度の年代会梵天。厄年になる年代だけが担う梵天は、県内で大曲地区だけ」、「稲わらを編んで製作する恵比寿俵は、梵天と一緒に持ち歩き、家内安全・五穀豊穣を祈って神社に奉納される。男俵と女俵があり、女俵にはお菓子が入っており、奉納後に配られ無病息災を祈っている」と説明。
 梵天に使う木を切る「伐採の儀」や恵比寿俵に使用する稲わらの準備や製作過程、1月1日に諏訪神社に参拝し安全を祈願する「元朝参り」、完成した梵天と恵比寿俵を関係者に披露し気持ちを新たにする「完成披露の儀」などの様子を写真や動画で見た。
 2月26日の梵天奉納まで約400軒を回る巡行は、完成した梵天と恵比寿俵を持って会員宅や事業所を訪問し、梵天唄を唄いお祓いするもので「これはやらないとわからないことだが、巡行中には感動して涙が出てくる」と話した。
 いずれは「大曲の梵天」を担う後輩に向けて、毛利会長は「今いる友人、これから友人になるかもしれない人のことを大事にしてほしい。絶対に宝物になる。自分が輝ける場所を教えてくれるのは友人。一つのことを成し遂げるには、これまでの経験や忍耐が必要になってくる。地域への思いも強くなる」と訴えた。
 最後に五十八年会による梵天唄が会場いっぱいに響き渡ると、生徒達は先輩達の唄声に聞き入っていた。
 2年生の佐々木温愛さん(13)は「自分も大曲の一員だと再認識した。伝統を引き継ぐための心構えが出来た。数年前にお父さんが梵天を行った。大変そうだったけど、活き活きとしていたのを覚えている」と話した。

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※写真は
梵天唄を披露する大曲昭和五十八年会
梵天について語る毛利会長
梵天について学んだ講演会
真剣に聞く生徒達


詳しくは2024年1月30日(火)号をご覧下さい。
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