2024年2月6日号
地元花火師とファン交流
はなび・アム・フォーラム〜新春花火師座談会〜

photo  FMはなび「花火の星」公開収録、「第3回はなび・アム・フォーラム〜新春花火師座談会〜」が1月27日、花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」で開催された。地元の花火業者5社の代表と花火ファン32人が参加。令和5年度を振り返りながら、5年後に迫る「大曲の花火」100回大会に向けての思いや今年の抱負などを語り合った。
 参加したのは小松忠信さん(株式会社小松煙火工業)、今野義和さん(株式会社北日本花火興業)、久米川和行さん(株式会社和火屋)、齋藤健太郎さん(響屋大曲煙火株式会社)、最上谷友宏さん(株式会社花火創造企業)の5人。
 FMはなびの藤田浩士さんと、NPO法人大曲花火倶楽部のシンジマンこと冨樫真司さんが司会進行役を務めた。
 「大曲の花火」100回大会に向けて、最上谷さんは「できれば100回大会までには当社で標準審査玉を上げたい」と抱負を語り、齋藤さんは「100回大会はあくまでも通過点。今後100年、200年と大会が続いていくよう、100回大会を契機に花火を進化させ、さらにお客様に喜んでもらえるような大会にしたい」と述べた。
 コロナ収束後、花火は新時代に突入したと語る今野さん。小松さんとともに60回大会を経験した世代として、当時、新素材として使われ始めたレーザー光線等による花火演出を振り返り、「この頃から音楽や照明が加わり、花火演出が変わった。さらにコロナ後は花火の上げ方や素材、演出も含め、われわれ世代がついていけないような時代に入った。100回大会を経て、花火はまた変わっていく。同大会に向けた5年間で世代交代を成し遂げたい」と話した。
 今年の「公約」を問われた5人は、用意された色紙にそれぞれの思いや抱負をしたためて宣言。小松さんの色紙には「目標 真円」の力強い言葉が記された。
 小松さんは「割物は花火の基本。日本の花火=丸とよく表現されるが、その完成度をいかに高めるか。やればやるほど難しく、相変わらず上手くいかないが、今年はもっと真円に近づけたい」と力を込めた。
 今年、「大曲の花火」実行委員会はモントリオール国際大会への出場を決めている。同大会はカナダ・ケベック州のセントローレンス川に浮かぶサンテレーヌ島の遊園地「ラ・ロンド」で開かれる国際大会。世界中から集まった花火師達が華麗なショーを繰り広げる。
 昨年、大会を視察した久米川さんと齋藤さんが現地の様子を画像とともに紹介。会場の様子や現場の作業条件、日本と異なる花火の規格などを詳しく解説した。
 久米川さんは「日本の伝統文化である花火を世界にうまく発信できれば。とくに『大曲の花火』を世界にPRするチャンス。地元4業者が力を入れて作り、各業者の得意花火を打ち上げる。一生に一度あるかないかの機会。ぜひ現地で見ていただきたい」とアピールした。
 終盤にファンから「花火を観ることが自分へのご褒美。それを楽しみに1年を過ごし、観るたびに色んな感動をいただいた。感謝とお礼を言いたくて今日は参加した」との言葉が出ると、小松さんは「そう思っていただければ、我々もこの仕事をやっていて良かったと思える。これからも皆さんに喜んでいただけるような、いつまでも思い出に残る花火を目指してがんばっていきたい」と語った。
 会の終わりには花火師5人とファンのじゃんけん大会が開かれ、勝者には公約の書かれたサイン色紙などがプレゼントされた。
 座談会の様子は2月1日から、毎週木曜午後9時からの「花火の星」で放送している。

photo photo photo








※写真は
地元5社の代表が集結
じゃんけん大会で盛り上がる
花火ファンが見守る中、公開収録
じゃんけん勝者には「公約」色紙をプレゼント


詳しくは2024年2月6日(火)号をご覧下さい。
ニュースバックナンバー



copyright (c)2005 AKITA MINPOU-SYA All Rights Reserved
このサイトに関するご意見ご感想は、minpo@camel.plala.or.jpまで