2024年2月20日号
下丁に軍配
大曲の綱引き

photo 大仙市大曲の小正月行事「大曲の綱引き」が17日夜、上大町十字路交差点で行われた。約2500人(主催者発表)が約3分間の激しい綱の引き合いを展開。その結果、下丁が勝利し「豆の値段が上がる」との托宣となった。
 大曲の綱引きは江戸時代の享保年間(1727年ごろ)から行われている民俗行事。上丁が勝つと「米の値段」、下丁が勝つと「豆の値段」が上がるといわれている。  綱は蛇体を表し、長さ75尋(約135b)に作られる。前から10bほどのところに「財振棒」を取り付け、街を歩く。この綱を触るとまめ(丈夫)になるという言い伝えがある。昨年は綱の太さを4分の3にしていたが今年は従来の太さに戻した。
 午後5時半、今年42歳の厄年を迎えた大曲中学校の卒業生らでつくる大曲昭和五十八年会(毛利俊介会長)のメンバーが諏訪神社で馬塞棒(通称・ませ棒)から綱降ろしを行った。
 前年の先輩年代会からの激励の言葉を受け、引き継ぎが終わった後、荷方節を披露。綱には御幣を付けたシンボルの「財振棒」が立てられ、ほら貝を吹き鳴らしながら、綱の御幸(巡行)がスタートした。
 巡行は全て右回り。JR大曲側(下丁)、大曲税務署側(上丁)、そして引き合い会場の上大町十字路交差点に向かった。
 要所、要所には先輩年代会が財振棒を倒そうと群がるも、厄年年代会らが必死に守る。守る側、倒す側の若者が入り混じり熱気と興奮に包まれた。「やめー」の声がかかると静まり再び御幸が行われた。
 引き合い会場に辿り着くと再び財振棒の激しい揉み合い。会場は熱気が立ちこめ、一気に活気付いた。
 小綱の取り付けも終わり、全ての準備が整い静まり返ると、10秒前からカウントダウン。「始め」の合図で一斉に引き合いが始まった。
 最初は全くの互角の展開。激しい攻防を繰り返すと綱が大きく波打ち、地面を「ドスン、ドスン」と叩きつけた。
 綱は次第にズルズルと下丁側へ。上丁は広がりをみせ耐えようとするも、そのまま一気に勝負がついた。

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※写真は
財振棒をめぐって激しい攻防
合図で一斉に引く
綱降ろしする昭和五十八年会ら
先輩からの激励を受ける
会長を先頭に練り歩く


詳しくは2024年2月20日(火)号をご覧下さい。
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