2024年3月2日号 |
角館 雛めぐり開催
ガイドとめぐる角館のお雛さま
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仙北市商工会(堺研太郎会長)主催の「角館 雛めぐり」が3日まで開催されている。
これまで角館町づくり地域運営体「まち角」をメイン会場に様々なイベントが催されたほか、町内の旧家など約40カ所で雛人形を展示。まち角や樺細工伝承館、安藤醸造本店、たてつ家などの展示会場をガイドと回る雛めぐり案内ガイドツアーも開催された。
2月25日に実施された同ツアーには、大仙市から3人が参加。ガイドの黒澤美鈴さん(74)の案内で各会場のお雛さまを見て回り、歴史情緒あふれる角館のまち歩きも楽しんだ。
仙北市観光情報センター「角館駅前蔵」を出発した一行が最初に向かったのはさかい屋。店内に飾られた古今雛をさっそく写真に収めた参加者は、出迎えた堺会長からお雛さまのいわれやお内裏さまとお雛さまの並び等について説明を受けた。
続いて西宮家・米蔵やまち角、安藤醸造本店、たてつ家などを巡り、由緒ある雛飾りを多数見学。会場間を移動するまち歩きの合間には、黒澤さんから角館の町の歴史などを聞き、往時の暮らしに思いをはせた。
角館押絵について、黒澤さんは「角館に古くからいた祭りの人形師や絵師が下絵を描いていた。人形の顔を描いたのも人形師や絵師。そのため歌舞伎役者のようなきりっとした顔をしている。角館の押絵雛は完成度が非常に高く、動きがあるのが特徴」などと解説した。
参加者は伝統と華やぎが交差する古都ならでは桃の節句を堪能。会場に足を踏み入れるたびに豪華なお雛さまに感嘆の声を洩らし、「すごいね」、「冠が立派」、「お顔が小さい」などと話した。
参加者の60代女性2人は「ずっと観たいと思っていた。いろんなお雛さまが見られて良かった。こんなにたくさんの押絵雛を観たのは初めて。地元で見るものとは全然ちがい、歌舞伎調のものなど様々な種類があって驚いた」、「お雛さまのお顔がそれぞれちがって興味深い。各家々で大事にされているのが伝わった。ガイドの方からお雛さまやまちの歴史についてお話を聞いたおかげで、生活の中に根付く文化や歴史の重みを感じられた」と語った。
黒澤さんは「古いお雛さまを見ながら、角館の歴史や昔のまちの様子に思いを馳せてもらえると嬉しい。まちの歴史を次世代に伝える使命感とともに、皆さんに楽しんでもらえるよう続けていきたい」と述べた。
※写真は
安藤醸造本店の御殿雛を見学
さかい屋のお雛さま
まち角のお雛さまを写真に収める参加者
躍動感あふれる角館押絵
安藤醸造本店・蔵座敷のお雛様
西宮家・米蔵の展示
案内ガイドの黒澤さん(左)
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