2025年4月5日号 |
未来を見据え意見交換
美郷町総合教育会議
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美郷町は3月25日、町役場で令和6年度第2回総合教育会議を開催した。松田知己町長と栗林守教育長をはじめ、教育委員や町の担当者らが出席し、令和6年度の施策実施状況の報告と新年度の方向性等について意見を交わした。
松田町長は冒頭のあいさつで「過去から現在に至るまで、町の教育に対して変わらぬ熱意を持って取り組んできた。今後もこの姿勢を堅持しながら、町内の教育環境をさらに充実させるよう尽力していく」と述べた。
会議では、美郷町教育大綱における施策の実施状況と令和7年度の教育大綱について協議。ICTを活用した授業力向上事業や心を育む教育の推進、美郷中学校とアニュラチャプラシット校の相互訪問交流、美郷カレッジ、JAXA宇宙飛行士講演会などの取り組みが報告された。
ある委員は「学校訪問の際、先生方の授業への取り組み姿勢やICT活用の実践を見せてもらったが、学年が上がるにつれて子どもたちのICTスキルが向上していると感じた」と評価。「ICTによる効率化を図りながら、アナログ的な要素も大事にするという校長先生のお話が印象的だった。デジタルとアナログ、両輪のバランスを大切にした取組みを続けてほしい」と期待を寄せた。
また「SOSの出し方教育講習会など、各校でいじめ問題対策が進められているが、一人でも多くの子どもが安心して学校に通えるようにしてほしい」と継続的な対策強化を求める声も上がった。
国際交流については「日本人の海外留学は減少傾向にある一方、多くの外国人学生が日本に来ており、いろんな場面で国際交流の機会が増えている。若い世代の国際交流への興味を伸ばす取り組みには価値がある」といった意見が出された。
町制20周年記念事業については「多くの町民が参加し、大変充実した内容となった」、スポーツによる健康づくりの推進については「町スポーツデーの参加者が前年比で倍増するなど、世代間交流やにぎわいも増加し、非常に良い成果が出ている」といった声が寄せられた。
松田町長は会議の締めくくりとして「令和7年度当初予算案は議会の承認を得たが、各部署での予算編成には非常に苦労した。教育を優先したい思いはあるものの、財源不足の現実がこれから顕在化する可能性がある」と厳しい財政状況に言及。「教育・福祉・生活環境は必須分野であり、これらとインフラ整備、農業を含めた産業振興とのバランスを考慮した予算配分が今後ますます重要になる。厳しい現状を皆さんにご理解いただきながら、引き続き忌憚のない意見交換ができる教育会議を目指していきたい」と語った。
※写真は
あいさつする松田町長
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