2025年8月23日号 |
桧木内川が氾濫
仙北市に災害救助法適用
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前線や暖かく湿った空気の影響で20日、仙北市では記録的な大雨となった。市内を流れる桧木内川の氾濫などにより西木町の桧木内、上桧木内の両地区の広範囲で浸水。流木、土砂崩れなどにより道路が寸断されるなど甚大な被害が発生し、住民生活に影響がでた。県は同日、仙北市に災害救助法を適用した。
桧木内川が氾濫し、市では20日午前8時40分、西木町上桧木内地区に5段階の警戒レベルでもっとも高いレベル5の「緊急安全確保」を発令。桧木内、上桧木内地区で11世帯25人が孤立した。
午後4時までに観測された24時間最大降水量は、桧木内が254_、田沢湖高原が230_、鎧畑が214_。桧木内では8月の観測記録を更新している。
上桧木内地区では、住宅と市の施設「紙風船館」の床上浸水が確認されている。紙風船館に隣接するプレハブ施設も流された。
水が引き始めた同日午後には、住民らが住宅や車庫、敷地内の泥のかき出し作業に追われた。泥が足首を超える位置まで溜まっており「もうお手上げ状態だ」と嘆いていた。
周辺一体が浸水したため道路が見えなくなり軽トラックが道路外へ突っ込んで泥に埋まってしまう場面も。男性は「ようやくドアが開くまでになった」と泥をかきわけていた。
各集落では住民達が「まさかこんな被害に遭うとは思わなかった」、「浸水した水が一気に増え命の危険を感じた」などと口々にした。
浸水被害に遭った60代と70代女性は「川が流木でいっぱいになり、ものすごい状況だった。川の水が流れなくなりガードレールを突き破って住宅のほうに流れてきた。最初は膝下ぐらいだった水も一気に増え怖かった」と話した。
大雨の影響で仙北市西木町桧木内相内の国道105号や田沢湖玉川の国道341号などが土砂流入などにより全面通行止めとなった。上桧木内地区北部で断水となっており地区内3ヵ所に給水車を配置した。
※写真は
欄干に流木などが
浸水した紙風船館周辺
流されたプレハブ施設
国道が通行止めに
ガードレールや道路も被害
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